【サウジアラビア】お祈りの時間はお店が閉まるって本当?

サウジアラビアは厳格なイスラム教の国。街中や道路沿いにはモスクがたくさん建っています。

目を凝らしてよく見てみると、これらのモスクをはじめ、街中のいたるところにスピーカーが備え付けられるのがわかるかと思います。

1日5回、お祈りの時間を迎えると、これらのスピーカーからアザーン(礼拝時間の呼びかけ)が肉声で流れ、市民に対してお祈りをするよう促され、約30分間お祈りを捧げます。

以前はこのお祈りが流れると、非イスラム教徒の人々にとっては少し注意しなければならないことがありましたが・・・

結論:今はお祈り中もお店は閉まらない

こちらの記事にあるように、2021年7月よりお祈りの時間もお店を閉めなくても良いことになりました。

Saudi businesses to remain open during prayer times
JEDDAH: For decades, commercial businesses in Saudi Arabia have shut their doors as soon as the first call of prayer is heard. Cars would queue up waiting for p...

これにより、お祈りの時間を気にせず買い物を楽しむことが出来るようになりました。

それでは以前はどうだったかというと・・・

(以前の話)お店に入れない・締め出される・会計が出来ない

お祈りの時間が始まると、街中のお店やショッピングセンター内のスーパーや小売店は一斉にシャッターが閉まり、店員はみんな近くのモスクや礼拝所に向かっていました。

そのため毎日のお祈りの時間を気にしながら買い物に向かう必要があり、タイミングを逃すとお店に入れなかったり、時にはお店から締め出されることがありました。

スーパーなどで買い物中の場合は、お祈りの時間が始まると締め出されるということはなかったものの、シャッターが閉まることで逆に外に出られないことも不便でした。

スーパーの店員には非ムスリムの海外からの出稼ぎ労働者の方々もいて、彼らはお祈りに行くことはないものの、決まりにより会計業務も出来ないのでその場に留まるばかりでした。

(以前の話)レストランでは明かりが消される

レストランで食事中にお祈りの時間を迎えたときは、ウェイターも回ってこなくなるので注文もできない、頼んだ食事が出てこないなんてこともありました。

レストランにもよると思いますが、一部の店舗では照明が落とされ、僅かな明かりの中お祈りが終わるのを待つ必要がありました。

(以前の話)宗教警察が見回りに来る

大型スーパーやホームセンターなどにはお祈りの時間に合わせてムタワと言う宗教警察(通称:勧善懲悪委員会)の方々が見回りに来てお祈りに行くよう促していました。

私たち外国人に対しては特に絡んでくることはありませんでしたが、現地の若者などに対しては厳しく接している様子が見受けられました。

お祈り中は敬意を払って

お祈りの時間にお店が閉まることは義務ではなくなりましたが、中にはお祈りに行かれる現地の方々もいらっしゃいます。車を走らせていても、敬虔な方は車を路肩に止めて外でお祈りをされる方もいらっしゃいます。

海外旅行では、郷に入っては郷に従えとよく言いますが、サウジアラビアではお祈りに向かう人たちを呼び止めるなどしないよう、常に相手に敬意を払って行動するようにしてください。

お祈りの時間を知るにはアプリが便利です。
私はこのムスリムプロ(Muslim Pro)というアプリを入れて、毎日のお祈りの時間を確認していました。

サウジアラビア お祈りの時間
Download on the App Store Google Play で手に入れよう

アプリのGPS機能で今いる場所(日本でも利用可)の1日のお祈りの時間と日の出の時間を確認できます。

お祈りの時間は約30分です。
このアプリを見ていつお祈りが始まるのかなどを意識していると、現地の人になった気持ちでサウジアラビアの旅を楽しむことが出来ると思います。

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